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2025年10月23日(木)、栃木県足利市にある「シナネンあかりの森」にて、シナネン株式会社と青葉組株式会社(以下、青葉組)が協力し、どんぐり採取活動を行いました。
この取り組みは、両社が締結した「自然資本共創プログラムaoba」に基づく活動の一環です。
■「シナネンあかりの森プロジェクト」について
本プロジェクトは、青葉組が推進する「自然資本共創プログラムaoba」への支援として、2025年8月よりスタートしました。
青葉組が管理する栃木県足利市の土地(約9,500㎡)を「シナネンあかりの森」と名付け、森林の健全な循環を取り戻すことを目的に、「植林・育林」に重心を置いた取り組みが始動しました。
「シナネンあかりの森」が目指すのは、かつてのように健全に循環する森。30年後の2055年の完成を目指して育成を進めており、今回のどんぐり採取は、その第一歩となる活動です。
■活動の目的
近年、日本の林業は、伐採後の植林率の低下、林業従事者の減少、自然資本の劣化など、深刻な課題に直面しています。
こうした状況を受け、「シナネンあかりの森プロジェクト」は、青葉組が掲げる「自然資本の成長」という理念に共感し、森林再生を支援する取り組みを進めています。
その一環として、郷土樹種であるどんぐりの採取から苗木の育成、植林、管理に至るまでを一貫して行い、はげ山を広葉樹林へと再生する森づくり活動に取り組んでいます。
この活動は単なる植林にとどまらず、生物多様性の保全や地域社会への環境貢献を目的としています。
どんぐりは広葉樹の種として、森の多様性を育む重要な存在です。
■当日の様子
当日は、気温19度の秋晴れに恵まれました。
「シナネンあかりの森」に到着後、青葉組の方より、森づくりやどんぐり採集の意義についてご説明いただきながら、荒れた山道を歩きました。
この山にはかつて多くのスギの木が植えられていましたが、伐採が行われ、十分な手入れが行き届かず、現在は荒れた状態となっています。
そこで、広葉樹のもととなるどんぐりの苗木をはじめ複数種類の苗を植えることで、多様な植物が育ち、森林の再生につながるというお話を伺いました。

 (説明を受けながら荒れた山を歩く様子)
 (説明を受けながら荒れた山を歩く様子)
その後、実際にどんぐり採集を開始。森の中は涼しく、どんぐり拾いに適した気候でした。
 
 

植物の遺伝的多様性を守るためには、その土地で拾ったどんぐりを同じ場所に植えることが望ましいとのこと。
あかりの森に落ちているどんぐりは、ここで育ったコナラの樹から落ちたものであり、将来的に同じ場所に植えることで、また立派なコナラの樹が育つという話を聞き、私たちもその成長を想像しながら、たくさんのどんぐりを拾いました。
 
  
(拾ったどんぐりの一部)
途中、シカの足跡や糞を発見する場面もあり、動物たちがどんぐりを食べに来ていることがわかりました。森林の再生は人間だけでなく、そこに住む動物たちが豊かに暮らすためにも大切な取り組みです。

(シカの糞)
■今後のどんぐり植林までの流れ
採取したどんぐりは水に浸けて選別し、虫食いや傷みのあるものを除外。苗木として育てるのに適したどんぐりを選びます。
選定されたどんぐりは専用のプランターに移し替えられ、苗木へと育てられます。成長が早いものは2026年春に芽が出る予定で、それを「シナネンあかりの森」へ植栽します。
植栽後も苗木の育成・管理を継続することで、健全な森林の循環が少しずつ回復していきます。
自然と共に歩むこのプロジェクトは、未来の環境づくりへの一歩です。
「シナネンあかりの森」は、2055年の完成を目指して、長期的な森づくりを進めてまいります。

■今後の展望
「シナネンあかりの森プロジェクト」は今後も青葉組と連携し、森林再生に向けた取り組みを継続してまいります。
環境に優しいエネルギーの普及と生態系保護を通じて、豊かな自然環境を次世代へとつなぎ、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
■あかりの森プロジェクト
https://sinanen.com/project/
「シナネンあかりの森プロジェクト」は、環境に優しいエネルギーの普及と生態系保護を通じて豊かな自然環境を残すとともに脱炭素社会の実現に貢献するための活動を行っています。
【活動方針】
1.環境に優しいエネルギーの普及による二酸化炭素排出量の削減に努め、地球温暖化防止に取り組む
2.海や陸の自然保護、生態系の保護に関する活動に積極的に取り組む
3.様々な団体と連携し、豊かな自然を守り残していくことの大切さを伝え、気候変動の緩和や影響軽減に関する啓発に取り組む
