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森林育成に関する勉強会を開催しました

森林育成に関する勉強会を開催しました

2025年11月14日、本社ビルにて「あかりの森プロジェクト」に関連し、森林育成に関する勉強会を開催いたしました。

森林・林業を取り巻く現状の課題、そして今後の森づくりの方向性について、青葉組株式会社 取締役の中間様を講師に迎え、プロジェクト関係者および関心を持つ社員、計25名(うちオンライン参加5名)が参加しました。


講義内容:森林、林業を取り巻く課題感の概況の説明

 

中間様からは、青葉組設立の経緯に続き、日本の森林が直面する課題について詳しい説明がありました。近年、植林や育林に従事する人員は過去20年間で約6割減少していますが、伐採に従事する人員は2020年以降下げ止まりの傾向にあり、植林・育林の担い手不足が深刻な課題となっていることが示されました。一方、伐採面積に対する植林率は約65%にとどまり、伐採のペースに植林が追いついていない現状も指摘されました。

戦後に植えられた木々が現在伐採期を迎えている今こそ、植林を行う最適なタイミングであるとの提言もあり、私たち参加者も森林保全の重要性を改めて認識することができました。

 

(青葉組中間様による講義の様子)


青葉組の取り組み 

青葉組は、民間企業と連携した森づくりモデルを推進しています。

企業にとっては、自然資本への配慮や地域貢献、企業価値向上などのメリットがあり、持続可能な森林保全を実現する仕組みです。

行政の助成金に頼る場合、効率性が優先され、スギやヒノキなどの針葉樹の単一植林や等間隔植林が行われ、前生樹(自然に生えていた木)をすべて伐採する必要があります。

一方、企業協賛による森づくりでは、こうした制約がなく、広葉樹を混ぜる、希少な前生樹を残すなど、多様性を守る理想的な森づくりが可能です。


青葉組との協働によるシナネンならではの森づくりと地域貢献

あかりの森プロジェクトと青葉組が連携することで、どのような森づくりが可能になるのか、既存の植林活動との違いやシナネンならではの取り組みについて提案がありました。

今後は、先日実施したどんぐり採集に続き、その苗の育成、植林へと活動を広げ、森づくりの過程を会社全体で見守りながらサポートしていく計画です。

また、シナネンホールディングスグループのお客様がいる地域で植林イベントを開催し、地域貢献を通じて企業への愛着を高める取り組みや、森づくりの進捗をレポートとして発表することで企業価値を向上させる施策も紹介されました。

 

質疑応答

質疑応答では、以下のような多様な質問が寄せられ、活発な意見交換が行われました。

  • 植林に必要な人員・日数の目安
  • 森林保全と産業活動のバランスについて
  • 等間隔での植林が生物多様性に与える影響と、補助金制度との関係
  • 青葉組に森づくりを依頼する企業の目的や背景
  • 東北エリアにおける植林活動の展開可能性
  • 森林保全におけるエネルギー企業の役割と、他業界の取り組みについて

 

植林に必要な人員・日数の目安については、「6人1組で苗木を背負って植林を進める」という具体的な方法が紹介されました。広葉樹の場合はやや手間がかかりますが、1日で約200本を植えることが可能とのことです。実際に、4ヘクタールの面積に対して20日間で約1万本を植えたという体験談も共有され、森づくりにかかる労力や、企業として支援を継続する重要性を改めて感じました。質疑応答の内容はいずれも現場の課題や企業視点を踏まえたものであり、有意義な意見交換となりました。

(質疑応答の様子)



【青葉組ホームページはこちら】

https://aobagumi.jp


■今後の展望

「シナネンあかりの森プロジェクト」は今後も青葉組と連携し、森林再生に向けた取り組みを継続してまいります。
環境に優しいエネルギーの普及と生態系保護を通じて、豊かな自然環境を次世代へとつなぎ、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。

■シナネンあかりの森プロジェクトとは

https://akarinomori.com/project/

「シナネンあかりの森プロジェクト」は、お客さまとシナネンがともに100年先の自然を守り育むことを目指す取り組みです。自然エネルギー100%の利用を通じて、地球温暖化の原因となる二酸化炭素排出量の削減に努めながら、積極的に自然保護活動を行っています。

活動指針

1自然エネルギーの普及によるCO₂排出量の削減を通じて、地球温暖化防止に取り組む
2海や陸の自然保護、生態系の保全活動に積極的に参加する
3多様な団体と連携し、自然環境の大切さを伝える啓発活動を推進する